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マーケティング

カルビーのファンと歩むマーケティング

大人気スナックを販売しているカルビー

カルビーといえば人気商品を多く販売しているお菓子業界ではとても有名なメーカーです。
そのため、企業としては安泰であり現状維持で問題ないと思われがちです。
しかし、それだけではなく積極的に顧客の声に耳を傾け商品開発をしています。

そのような取り組みの一つがファンの声に耳を傾けるだけでなく、さらには商品を一生に作るというプロジェクトです。
ここではそのような取り組みとして行われている「それいけ!じゃがり校」について紹介をしていきます。

それいけ!じゃがり校とは

それいけ!じゃがり校は2007年から始まった取り組みです。
会員制のファンサイトとなっており、名前の通り学校形式で運営がされています。

毎年12月から2月にかけて生徒を募集して、入試を経て4月の新年度を迎えます。
通年の活動も学校に見立てられておりホームルームや授業を受け3年間で卒業するという入れ替わり制のシステムです。

受験があることで、入学した生徒しかサイトが閲覧できないこと、選ばれたという自負から入学者の熱意が高いのはもちろんのこと、密度のたかいかかわりをすることができます。
そして、日ごろから商品を購入しようという購買意欲を高めるのにも効果的です。

じゃがり校を活用したマーケティング

じゃがり校を開校して運営をすることで、商品について知っていくことはもちろんのこと、ロイヤルユーザーを生み出すことにもつながります。
特にとても多くの生徒が楽しみにしているものが朝礼です。

これはブログ形式で商品の紹介や発売情報といったものを送ることであり、ここでの情報というのはメディアよりも早いものとなっています。
一般的な発売日の案内とは違い、マーケティングのために一部地域で販売するテスト販売についてもアナウンスをし、ロイヤリティの高い生徒たちの意見をアンケートで集めるということをしています。
こうすることによって、生徒からの意見をもとに商品改良をして本格販売が始まるという仕組みを作っているのです。

この仕組みをすることで、ファンの意見を商品に取り入れるという仕組みができ、商品のファンはよりその商品への思い入れが強くなっていきます。
もちろん、このような取り組みをするとポジティブな意見だけが出てくるわけではありません。
中にはかなり辛辣な意見も出てくるものです。

しかし、一般的な標本調査ではいろいろな人が対象にいますが、ここでは本当に商品を好きな人だけが集まっています。
そのため辛辣な意見があったとしてもそれはその商品への思い入れやロイヤリティが強くあるからこそのことであり、そのような人たちの意見だからこそしっかりと反映させることで成果を上げていくことにつながるのです。