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マーケティング

ロッテの楽しさを追求したマーケティング

ロッテののど飴とガム

いくつもの人気ブランドを抱えているロッテ

ロッテといえばたくさんの人気ブランドを抱えている大手菓子メーカーです。
ガムの斬新なコマーシャルやプロモーション方法は特に話題になりました。

最近はガム市場が停滞しているにもかかわらず、ロッテでは媒体戦略をしっかりと考えて成果を上げています。
ここでは、ロッテがどのようなことを意識して商品プロモーションをして成果を出しているのかということを紹介していきます。

ロッテの楽しさを追求した販売戦略

ここ数年のガム市場というのはブレスケアや眠気スッキリといった機能性のある商品が主流でした。
主なユーザー層としては30代から50代であり、そのため商品に楽しいとかおいしいというものよりもこのような機能性が目立っていたのです。

そこで、お菓子作りの原点に立ち返り、美味しくて楽しいものを作ろうというのがスタートでお菓子としてのガムを作ることに取り組みます。
そうして生まれたのがテレビコマーシャルで話題になったFit’sです。
メインターゲットを今のガム市場で比較的ユーザーが少ない20代に絞り開発を進めていきます。

Fit’sは今までにない要素がたくさん取り入れられた商品です。
従来のガムと違って噛み心地が柔らかかったり、包み紙を箱から引っ張り出して取り出すという仕組みであったりという点が新しく、そのような新しいものを作ろうと取り組んだからこそ失敗が許されませんでした。
そこで、商品として伝えたい要素がたくさんある中でどこを一番に伝えるのか、そして商品をどうやって認知してもらうのかということに的を絞ったマーケティングを進めたのです。

マーケティングの中で、今までのものとはちがう柔らかいベースで作ったということと、今の若者が緩くつながりたい、なんとなくつながりたいという意識を持っているということに共通項を見出します。
そこで「緩い感じで楽しめるFit’s」というところにブランドイメージを定め、テレビコマーシャルを作成するのです。

大人気となったテレビコマーシャル

Fit’sのテレビコマーシャルは歌とダンスが特徴的なものでした。
そのため、初めて見た人には「何のコマーシャルなの?」という印象が強いものでした。

一般的なコマーシャルというのは見た人がすぐに商品の認知をするように作ることが多いです。
しかし、あえてこのような疑問の残るようなものを作成することでコミュニケーションの核となることを意識してメディア戦略を進めていきます。

そこで、テレビコマーシャルで見られる特徴的なダンスの画像をすべての媒体のメインビジュアルとして利用していくことで、どのメディアで広告を見てもすぐにテレビコマーシャルを思い出せるようにします。
そして、テレビコマーシャルの歌とダンスが印象的なことからフレーズが耳に残り商品を認知させていくのです。
このような取り組みをして、美味しいと楽しいというのが共存する商品が生まれたのです。